よくあるご質問Q&A

良くある質問Q&A

サウナトラブル・相談

工務店です。他社からサウナを仕入れしてお客様へ販売した高温サウナ(最大120℃とHPに記載あり、輸入品)の室内温度が1時間で70度までしか上がらず、4人用のヒータに交換しましたが85℃しか上がりません。1時間半から2時間で90℃位までは上がりますが、お客様とトラブルになっています。サイズは2人用1300×1300×1900mmで正面の壁とドアは耐熱ガラス仕様で他はパイン木です。当初は温度計を天井付近に配置しており100℃以上でしたがぬるいとクレームがあり、実際に座るベンチの位置に温度計を移動させると1時間で70度になってしまいました。
座面は2段ベンチですが、1段目に座ると温度が50℃台と低く(足はもっと低い)使えません。メーカーは逃げてばかりで信用できません。室温100℃まで上がるように改良出来ますでしょうか?

近年のサウナブームで個人様や設計・工務店様から同様のトラブルのご相談が多数ございます。通常は販売会社・メーカーが対応しますが、他社から購入した製品を弊社に相談する理由として共通しているのが、販売会社が輸入業者・輸入代行業者で連絡が取れない・話をしてもらちが明かない・もう関わりたくない等です。

典型的な輸入サウナのトラブル事例です。
高温サウナ(最大120℃表示)として仕入れしたとのことですが、サウナ室の温度ではなく「電気ヒーターの温度が120℃」でヒーターの熱は真上に上がり天井で溜まりますのでサウナ室内の天井付近の温度が100℃位だと思われます。温度計は最初は天井付近に配置されていたので温度計は100℃です。ヒーターに近い壁の天井付近に温度計を取付すれば直接ヒーターの温度を測定していますので表示パネル温度も100℃以上です。販売メーカーの意図的なのか無知なのか分かりませんが「温度の誤魔化し」があります。

天井付近に配置した温度計100℃で実際に座るベンチの位置に温度計を移動させると2段目ベンチ付近が70度で温度差30℃。
1段目ベンチで50℃台(足はもっと低い)との温度差は50℃です。
天井付近100℃以上・上ベンチ70℃・下ベンチ50℃・床は40℃台
この異常な温度差は全て断熱性に乏しく放熱・熱漏れが多いことが原因で高温サウナとしては使えない証拠です。

良い高温サウナの温度条件として高さ1800-2000mmの場合、

  • 「天井下400-500mm位置(高さ約4分の1)に温度計を配置」
  • 「温度表示110℃の場合、ベンチの上の温度計100℃で温度差が10℃以内」
  • 「温度表示110℃の場合、床の上の温度計90℃で温度差20℃以内」

これが弊社の考える高温サウナの基本です。
サウナの温度は熱が天井に溜まりますので天井付近の温度は関係ありません。
実際に利用者が熱を感じることのできる座る位置の温度を基本とすることが重要です。

正面の壁とドアがガラスのサウナで1300×1300×1900mmサイズですと、高温ストーブ・ヒーターに常に水を掛けて利用するスチームサウナ又はロウリュ専用サウナです。高温サウナとしては小さな容積に対して放熱率が高く熱漏れが多く使えません。
写真を拝見いたしましたがかろうじて壁に断熱材は入っていますが、天井は断熱性に乏しく常に放熱しておりガラスドアと戸当たりに隙間はあり熱漏れします。特にガラスドアの上部分は高温熱が常に漏れることによりガラスが反っていますのでより多くの熱が漏れています。

国内で販売されている高温サウナで設定温度までサウナ室内温度上がらないトラブルの場合、通常は初期不良として温度センサー調整や電気ヒーター・コントローラーの入れ替えをします。
2人用サウナで本来の容積に対して2倍の大型ヒーターが正常稼働しているにもかかわらず70℃台しか温度が上がらない場合は、サウナ本体の断熱性・放熱(熱漏れ)が問題です。
サウナ箱の設計が高温サウナとして正しくありませんのでパーツ交換しても意味はなく打つ手はありません。正面壁とドアが耐熱ガラス仕様・ガラス面積の大きいサウナは、電気ヒーター・ストーブを利用した室内温度60-85℃程度のスチームサウナ・ロウリュサウナとなります。
室内温度120℃の高温サウナとは根本的に違います。さらに大きな大型ヒーターに入れ替えすれば確かに温度は上がりますが、サウナ室内の温度差が激しく、ストーブの近くにいるようで極端ですが焚火やキャンプファイヤーのような一部分だけ異常に熱く感じてしまう温熱体感でサウナと呼ぶには程遠くなります。

サウナ室内温度60-85℃でスチームサウナやロウリュ専用のサウナとして利用するのは良いと思います。しかし、サウナ施設のような温熱体感は期待できません。サウナ室内温度120℃の高温サウナとして購入したが「実際はサウナの室温ではなくヒーター温度又は天井部の温度だった。ベンチ付近の室温は50-80℃で低い」のトラブルが多発していますのでくれぐれもご注意ください。

見栄えとコスパは悪いですが、温度が上がらない対策として

  1. 壁・床・天井の外装部に10mm以上の板と断熱材(結露対策含む)を張り付ける。内装木にもよりますがサウナの内側からも板・防火パネルを張り付ける
  2. 正面壁がガラスの場合はガラス壁を排除又はガラス壁に直接1対策
  3. ガラスドアの場合はドアを木製サウナドアに入れ替え又は1.対策
  4. 吸気口、排気口の位置やサイズ変更、ヒーター上の対流板の見直し
  5. 温度センサー・温度計・電気ヒーターの位置変更
  6. 外装部に手を当て隙間による熱漏れ箇所を確認し断熱性と気密性を高める対策

※高さ1900mmの場合、天井から約500-600mm下でヒーター位置より左右200mm以上離した位置に温度センサーや温度計を配置してみてください。家庭用の1500×1500×1900mm以下のサウナの場合は、実際に利用者が座る位置に近い温度となります。業務用の大型は上の位置に配置します。

しかし、長年使用したサウナではなく新品にこのような手を加えることは保証の問題や追加費用もあって現実的には厳しくなります。
1-3人用サウナは個人様が多く、諦めてそのまま使うか破棄し他のサウナと入れ替えとなります。

トラブル・ご相談の殆どがガラスドア・ガラス壁仕様で「サウナの温度が上がらない、温度差が激しく体感が悪い」です。そして輸入販売メーカーとのトラブルです。ガラス多用による放熱問題以外に「天井・床・壁・ドアに断熱材が入っていない・隙間が多い・床が無い・壁やドア・扉のゆがみや割れ・日本電気安全法PSEマークがない・温度センサーや温度計がヒーターの真上で室内温度ではなくヒーターの温度を表示・基盤や電圧の不具合・配線が断熱処理されてないことにより誤作動や故障」等です。

高温サウナとして根本的な問題を抱えているサウナは、改良対策しても多額の費用が掛かり、サウナ本体を総入れした方が安くなります。総替えしないと解決できないことが殆どです。現在、他社様から購入又は仕入れた輸入サウナのトラブル・ご相談については中止させて頂いております。しかしながら、お付き合いのある代理店様は出来る限り対応致します。また国内メーカー品や弊社の取り扱う遠赤外線サウナ・高温(ドライ、ドライとロウリュ併用)サウナについては家庭用・業務用サウナ問わず従来通り対応致します。

【ご注意ください】

空前のサウナブームに便乗し「ガラス面を多用し電気ストーブを使ったスチームサウナ」「40分で110℃まで上がるや120℃対応の高温サウナ・ロウリュサウナとして天井付近に温度計を配置し輸入販売」されています。販売会社にはサウナ製造の技術や知識はなく、開発にも携わっておりませんのでアリババ等経由で中国等から安価で輸入しそのまま販売しています。
輸入販売業者がまるでフィンランド・日本式の高温サウナと勘違いするような曖昧な表現や温度表示を誤魔化して販売していますのでガラスを多用した輸入サウナのトラブルが多発しています。機器選択の際はくれぐれもご注意ください。

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